対談Vol.2

a Talk and The person We respect.

共立工業株式会社
営業部長
棚橋 和正
株式会社トラスト・ファイブ
取締役
企画開発事業部 部長
吉岡 崇

【遵法性】土地から躯体、内装まで。
一気通貫がコンプライアンスの助けになる。

対談2回目はお世話になっているゼネコン、共立工業株式会社の営業部長 棚橋和正さん。
狭小な土地での難工事が続き、お互いにたくさんのノウハウが溜まってきました。新しいビジネスモデルも夢ではありません。
テーマは引き続き「遵法性(コンプライアンス)」です。ファザーランド渋谷の話が中心です。

共立工業株式会社 営業部長 棚橋和正様
共立工業株式会社
営業部長
棚橋 和正Kazumasa Tanahashi

一級建築施工管理技士 宅地建物取引士

2014年、共立工業株式会社入社。
数多くの学校などの公共施設やビル、介護施設を手がける。
リフォームや建替工事など、得意分野を増やすなど営業部長の重責を担う。

株式会社トラスト・ファイブ 取締役 企画開発事業部 部長 吉岡崇
株式会社トラスト・ファイブ
取締役
企画開発事業部 部長
吉岡 崇Takashi Yoshioka

宅地建物取引士

三井農林、三井物産ハウステクノで注文住宅に携わる。その後、船井財産コンサルタンツ(現社青山財産ネットワークス)、資産科学研究所での財務・財産コンサルタントを経て、2015年トラスト・ファイブに入社。企画開発事業部を立ち上げる。

Session 1 道路に段差があり、狭小土地で、目の前の道路がバス通り。
敷地側から山留を作るのが一番安全な方法でした。

  • 吉岡 吉岡

    弊社のビルや商業施設をお願いしている共立工業株式会社の棚橋さんを対談のパートナーにお招きしました。テーマとしては、コンプライアンス面などをファザーランド渋谷の事例とともに、お聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

  • 棚橋 棚橋

    よろしくお願いいたします。
    ファザーランド渋谷は、渋谷ということで人通りが多いと思って、工事が始まるまで、曜日を変えて、午前・午後・夜間と現場を確認しました。 工事開始後は計画地の道路は両面あり、なおかつ1フロア分の高さの段差があって施工上工夫が必要ですので、知恵を出すためにも現場にはよく通いました。

  • 吉岡 吉岡

    工事をお願いする時に、共立さんは施工の仕方の提案が他と全然違ってましたね。近隣の安全を重視して、わざわざ土を盛り返して(山留を作って)事故が起きないような対策をする、非常に慎重なやり方でした。
    時間とか手間はかかるが、急がば回れで一番安全な方法を、棚橋さんに熱く説明していただきました。

  • 棚橋 棚橋

    工程的に余裕がなく、工期が御社の決算月の3月ということもあって、工事が始まってから考えるというわけにはいかないので、段差対策は待ったなしの課題でした。

  • 吉岡 吉岡

    もしバス通りを崩すとニュースになるくらいの大ごとになります。ここのリスクを一番慎重に考えてくださいました。
    「山留はどうやって打つのか?」「たぶんバス通りから打たなければダメでしょう」「でもバス止めるのって問題です」。
    最終的に共立工業さんは敷地内で完結するようにしていただきました。他社なら、道側からやろうとしていたと思う。

Session 2 土地を最大限有効にして、付加価値をつけて売却するという事業。
そこから発想が始まっている。

  • 棚橋 棚橋

    そもそも、トラスト・ファイブさんの考え方は他のデべロッパーと、いい意味ですこし違いましたね。
    その土地を最大限有効にして、付加価値をつけて売却するという事業ですよね。その中で最大限良い商品となることを検討している。そこから発想が始まっている。
    何が一番良いのかを考えたときに、(床面積が)小さいと借り手も限られてくる。

  • 吉岡 吉岡

    共立工業さんとアーキフォルムさん(設計会社)と共有していることは、買った土地を最大限にバリューアップすること。近隣含めて一番良いかたちでやることに集中してましたね。
    例えば解体しないで古い壁を埋め殺してやろうとする発想も出てきますよね。内側にもっと小さいものを建てようとした。そういうことをやろうとすると、古いコンクリートが100年くらい土の中に埋まってしまうことになる。近隣の人にしてみたら、今の基準でちゃんと山留した方が安心ですし、景観も良くなる。妥協しないで、皆さん一緒に考えてくださいと。

  • 棚橋 棚橋

    ファザーランド浅草、ファザーランド浅草Ⅱ、ファザーランド高田馬場にしても、土地を最大限に活かそうとするので、設計の先生もわれわれも苦労はしましたが、結果そこで色々な提案が出てきて、技術的にも良いアイデアが出て最終的に良い建物ができる。最大限良くするために何をしたらいいのかに妥協しない。みんなの方針でした。

    最初に見たとき2mくらいの段差があったので、心配していたが(いろいろな努力が)結果的には無駄ではなかった。
    ウチのスタッフがこの絵をかいて進んでいたので・・・。
    この経験があったから、隣の隣の敷地を買う相談を受けたときに、それを活かすことができました。

  • 吉岡 吉岡

    土地を買う段階ですぐ行っていただいて、「こういうリスクがある」とか、「こうすれば施工できます」とか、「RCが良いのか鉄骨が良いのか」「どのくらいの時間がかかるのか」。
    そういうところまで1~2日でやっていただけているので土地が買えたわけです。

  • 棚橋 棚橋

    私自身も土地を買うデベロッパーの仕事をしていた経験もあり、正直小さい失敗もしたのでまず最悪を想定しています。でも、そこから色々な知恵がでてくるのかもしれません。

Session 3 一気通貫をすることでコンプライアンスを守ることにもなっている。
問題が起きても、見落とすことなく問題を解決できる。

  • 棚橋 棚橋

    吉岡部長もおっしゃっていましたが、同じ担当者が、土地の仕入れ→設計→工事→購入先探し→契約→引渡まで、一気通貫で担当することは他社ではないと思います。

    「同じ担当者が一気通貫で担当することになれば問題が起こらないのになあ」と考えていても、効率を考えて他社ではできませんが、トラスト・ファイブさんはそれを実現していますよね。
    同じ担当者が一気通貫で担当することでなんらかの問題が起きても見落とすことなく問題を解決することができ、コンプライアンスを順守できているのだと思います。
    昔とは違いますが、コンプライアンスに関しては、住宅は品確法、ビルは確認申請を出した通りのものを造るということに尽きるではないでしょうか。

  • 吉岡 吉岡

    ゼネコンさんは構造的な部分だと思います。例えば、鉄筋とか入れてて危ないなとか最近はそういうのもないですよね。デベロッパーの立場からすると、遵法性の徹底チェックは設計の先生のマターですが、全員情報を共有するかが大切だと思います。

  • 棚橋 棚橋

    そのとおりですね。今後ともがんばります。
    共立工業はトップダウンの会社で、社長がトラスト・ファイブさんとの仕事を特に重要に考えています。年間の受注高が20億くらいの売上で、工事スタッフのことを考えると御社からの仕事がちょうど良いくらいということもある。また、スタッフも狭い敷地の工事に慣れている。
    でも、現場では日々プレッシャーを感じながらやっております。(笑)

※対談の内容は、2019年3月のものです