ビル業界トピックス

「渋谷サクラステージ」11月30日竣工 エリア最大級の複合ビル、来年7月26日に街びらき

 東急不動産(東京都渋谷区)は今月23日、「渋谷」駅桜丘口の大規模再開発ビル「Shibuya Sakura Stage」の竣工記者発表と内覧会を開催。11月30日に竣工、来年7月26日に街びらきを行うと発表した。

 「Shibuya Sakura Stage」は、同社が参加組合員として参画し、渋谷駅桜丘口地区市街地再開発組合が推進する「渋谷駅桜丘口地区市街地再開発事業」において開発された「職・遊・住」の機能を備えた複合開発。桜丘エリアの課題であった「まちの分断」や「谷地形」による高低差の問題に訴求。渋谷区西口歩行者デッキの整備、新改札口の新設などを通し、回遊性の向上にも寄与する。

 街区は、「SHIBUYAタワー」と「セントラルビル」を擁する延床面積18万4700m2のSHIBUYAサイド(A街区)、「SAKURAタワー」、「SAKURAテラス」を擁する延床面積6万9100m2のSAKURAサイド(B街区)で構成される。SHIBUYAサイドの2棟は下層階に商業、上層階にオフィスを整備。「SAKURAタワー」は下層階に商業、中層階にオフィス、下~中層階にサービスアパートメントの「ハイアット ハウス 東京 渋谷」、上層階には「渋谷」駅中心地区で唯一となる住宅として、東急不動産のマンションブランド「BRANZ」を整備した。

 大型LEDビジョンなどを擁する多機能型イベントスペース「BLOOM GATE」をはじめ、情報発信ができる賑わい空間を多数整備。インディーゲームの祭典「BitSummit」とも連携する世界初のグローバル・クリエイション拠点「404 NOT FOUND」など、カルチャー発信機能も見どころの一つだ。

 オフィスは総賃室面積約10万m2と、渋谷駅周辺再開発で最大規模。「SHIBUYAタワー」の基準階面積2780m2から「セントラルビル」の基準階面積770m2まで、あらゆる規模の事業者に対応できるつくりとしている。

 また、「SHIBUYAタワー」の38階には日本食品総合研究所(東京都中央区)が運営する「食」を起点とした起業支援施設「manoma」を開設。渋谷広域圏で活躍するクリエイティブ産業、スタートアップ企業の交流の場を目指していく。

 会の冒頭で代表取締役社長の星野浩明氏は「渋谷は『若者の最先端の街』として取り上げられることが多いですが、実際には様々なカルチャーが集積する『ダイバーシティな街』で、ビジネスパーソンが憩う場所もございます。様々なところから刺激を受け、ほかの場所では湧いてこないようなアイデアが湧いてくる街。これが渋谷の一番の魅力だと考えています。文化創造という渋谷の強みを生かし、さらに発信力を高めていくことで、今よりも沢山の人が訪れる魅力ある街にしていければと考えています」と意気込んだ。

 なおオフィス区画において、竣工時点で同社保有床の約95%が成約。IT・エンタメ系のテナントが8割を占めているという。また商業店舗は100店舗のうち同社保有区画では50店舗が出店の見込みで、100%契約済みという。

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