ビル業界トピックス

東テク初のテナントビルが竣工 地上7階地下1階の「仙台中央ビル」

 設備機器販売や計装工事を手掛ける東テク(東京都中央区)。仙台市青葉区一番町で「仙台中央ビル」の建替え事業を進めており、9月末に竣工を迎えた。

 ビルは地下鉄東西線「青葉通一番町」駅から徒歩4分。JR「仙台」駅も徒歩圏内に位置する、国分町通と南町通の交わる交差点角地に建つ。規模は地上7階地下1階建てで、延床面積約5000㎡。基準階面積は468㎡(141坪)。同社の東北支店移転先も兼ねて取得した「仙台中央ビル」の建替えプロジェクトで、省エネとBCP対策が強み。特に省エネでは、日射抑制機能とデザインを兼ねたルーバー、水平フィンを設置したカーテンウォール等で日射負荷低減を実現。空調エネルギーの消費を抑える。CASBEEは新築Sランク、ウェルネスオフィスSランク、BELSは星5ランクも取得予定だ。

 既に一部入居テナントが決定済み。ビル1階には海外製家具の輸入販売店がオフィスとショールームも兼ねて出店する。オープンは来年の予定。視認性に優れた立地から、認知度を高める目的で入居を決めた。オフィスフロアは2~7階で、2~3階は自社使用。4階より上のフロアが賃貸オフィスとなる。6~7階と5階の半分が、テナント1社での成約となった。新規テナントは、従前入居していたビルが耐震等の問題で移転を決定。新築ビルであることやサイズ、オフィス環境の改善なども視野に、当初の計画よりも賃貸面積を拡張しての入居となった。ちなみにオフィス仲介はCBRE Japan(東京都千代田区)が担当。BMは東京不動産管理(東京都中央区)が担当する。

 管理本部 総務部長の堀之内智明氏は「省エネを強みとしつつBCP対策にも注力しました。仙台は東日本大震災等の影響からBCPへの意識・関心が高く、当社もニーズを垣間見て、ビルの機能性として72時間の非常用発電設備などを採用しています。また入居テナントに関しては、ビルが裁判所に近いため士業関係からのアプローチも多いです。近隣の既存ビルから新築ビル及び新築オフィスを求めて、移転してくる需要にも応えることが可能です」と語った。

 残る空室は4階フロアと5階フロアの半分。機能性や立地環境から、早期に満室も想定される。

タイトルとURLをコピーしました